Escapism

現実逃避の記録

【絵本】からすのパンやさん

この記事は絵本 Advent Calendar 2019 - Adventarの21日目の記事です。

今回は『からすのパンやさん』です。

からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん (7))

からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん (7))

  • 作者:加古 里子
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1973/09/01
  • メディア: ハードカバー

こちらも絵本を置いてある場所ならどこにでもありそうな定番絵本ですが、内容についての記憶がないので選びました。思った以上に文章量があってしっかり物語しているので、幼稚園に入ったぐらいの年齢の子どもが読むのがいいのかなと思います。

「からすのパンやさん」という題名の文字の並びからは、おいしそうでもあり、おいしくなさそうでもあり…というのがポイントかもしれないと思いました。「しろくまちゃんのほっとけーき」だとまあまあおいしそうなのに。表紙のパンはこんがりしてとてもおいしそうに描かれていますけれど。

 このお話ではからすが主役として登場するのですが、見た目はかわいくても実物のカラスの生態にわりと近づけてるところがいいなと思います。たとえばカラスって収集日に出してるごみを食い散らかしたりして清潔なイメージがあまりないですけど、このからすのパン屋も最初は掃除が行き届いていません。

それは4匹の子どもの子育てに追われているためなので仕方ありません。パンをつくっているお父さんもきっちり育児参加しているので商品の質にも影響し、商売はうまくいきません。

でもこのピンチをチャンスに変えるのも子どもたちで、成長した4匹は偶然にも友達に対して営業することに成功します。そこから家族みんなでパン作りをし、お客様のニーズに応え、商品開発にいそしみます。さらに運も味方して、からすが群がる人気のパン屋さんに成長していきます。

物語の展開がわかりやすくてサクサク読めるし、ハッピーエンドで安心して読めるお話です。王道っていいな。でもちゃんと楽しめる要素がたくさん詰まっています。みんなでパンを作るときの「えっさか ほっさか」「ころころ ぽてぽて」みたいな言葉の響きや、見開き一面に広がるいろんな種類のパンの絵とか、本の中を飛び回るカラスの群れとか。(しかも一匹一匹描き分けられている。)

絵本は意外と好き嫌い分かれるものが多いなあというこれまでの印象ですが、これは万人におすすめできる気がします。