Escapism

現実逃避の記録

【絵本】スイミー

この記事は絵本 Advent Calendar 2019 - Adventarの15日目の記事です。

クリスマスが近づいてきましたが追いつけるか怪しくなってまいりました。なんとか年内には完走したいと思うのですが…

今回は『スイミー』を取り上げます。

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

  • 作者:レオ・レオニ
  • 出版社/メーカー: 好学社
  • 発売日: 1969/04/01
  • メディア: ハードカバー

このアドベントカレンダーをやってみようと思い立った当初から、この絵本は読む予定に入れていました。(他はわりと行き当たりばったり)

大学の頃同じゼミだったある友人が「絵本を読むのが好き」と話していて、その子が読んでいると言っていたのがこの『スイミー』でした。

当時の私は「二十歳そこそこの子が絵本を読むなんて高尚な趣味やなあ」などと考えていたように記憶しています。この物語が名作だという評判も知っていましたが、今まで読むことはありませんでした。その友人とは卒業以来連絡をとっていませんし、私が十年ほど経った今頃こんなことを思い出していることなど知りもしないでしょう。

そういう不思議な縁を感じながら読みました。

主人公の小さい魚と対比された広大な海の描写がひたすら美しい絵本です。

海の中の水の流れや色の表現が個人的にとても好きで、次のページに進むたびついつい見入ってしまいます。

絵にばかり気をとられてしまいそうですが、文章も流れるようにすっと入りこむのにきっちり存在感を残していきます。訳者が詩人というのもあるかもしれませんが、例えば、

かお を みる ころには,しっぽを わすれてるほど ながい……

というところとか。

美しさに癒されるけれどそれだけで終わらないのは海の過酷さもきちんと描かれているからだと思います。大事なものを失っても前に進まなければいけなくて、失った経験があるからこそ出来ることがある…という物語が、大人が読んで惹かれる部分なんだろうなと思います。